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KIKO
2022年4月〜スリランカ駐妻1年目
2018-2020年はバングラデシュにいました
海外営業→秘書→無職2姉妹の母
大福・ごま汁粉・チーズケーキが好きです

【Q&A】バングラデシュ駐在を打診された方へ・駐在生活はこんな感じでした

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こんにちは。バングラデシュから一時帰国して1年が経ちました。あの頃はすぐにコロナも収まるだろう・・と思い、2、3ヶ月分の荷物しか持って帰ってこなかったけれど、こんなに長く滞在することになるとは。

今年はワクチンの普及などで赴任・帯同ができる企業も増えてくるかもしれないので、忘れないうちに、バングラデシュに特に縁もゆかりもない人目線(私です)でバングラデシュ駐在・帯同生活がどのようであるか振り返りたいと思います。(首都ダッカに住む場合・地方都市だとまた異なる部分もあると思います)

目次

環境

住環境

ダッカの駐在員はどんな家に住んでいる?

ダッカの外国人向け住宅はたいてい5から10階建てくらいのアパート。間取りは3ベッドルームくらいあり、ベッドルームにはシャワーとトイレ付き。他にキッチン、リビング、ダイニング、お手伝いさんの小部屋などがある広い家です。掃除が大変だからこんなに広くなくていいのに・・と思うくらい広い家が多いです。(バルコニーはあったりなかったり)多くの駐在員たちは外国人が多く住む地区(大使館などがある地域)に居住しています。このエリアは通行証を持った人か、通行証のステッカーを貼った車しか入れないので比較的安全かと思われます。昔(といっても10年前くらい?)は物乞いの方もおられたようですが、私が滞在していた時はほぼ見かけませんでした。

アパートの1階は駐車場になっていて、各アパートに1人から数人の門番(家賃が高くなるにつれて増える気がする)、アパートの共用部分のお掃除をしてくれる人などがいます。家賃は10万円以上、高いところだと30万円近くするところもあり、決して安くはないです。

住環境の困りごとは?

日本の家ほど機密性が高くないので、どこからともなく外気のちり・埃が入ってきたり蚊が入ってきたりします。窓を開けていないのに1日で床に黒い埃がたまることも。モップがけが必須です。

停電が多い。各アパートに発電機を設けているところが多いので、比較的すぐに復活しますが。週に2、3日位は停電したでしょうか。

洗濯物が外に干せないので、常に部屋干し。余裕があれば除湿乾燥機などあると良いです。

どこからともなく蟻が湧き出してくるので食材の保存、食べこぼしには気を遣います。

逆にいいことは?

ダッカの外国人向けアパートは単身向けというサイズがほとんどなく、単身赴任でも2・3LDKという方も多いです。余った部屋に筋トレマシンやランニングマシンを置いてジムのようにしたり、広さを活かすことができます。また子ども用の遊びスペースが広く取れます。

手伝いさんが雇えるので、洗濯・掃除などはやってもらえること。子どもの相手をしてもらったり、最後の方は1時間ほど見てもらって、私だけで買い物に行ったりしていました。

パーティー好きな方は、家が広いので開催しやすいと思います。(お酒売ってないけど)

メンテナンスは?

自分で住居のメンテナンス業者を探したり頼んだりするのが極めて難しいダッカ。我が家は夫の会社が雇っている人が毎回電球の不具合だったりエアコンの故障だったり直しに来てくれるので助かりました。蟻の発生に疲れ果ててペストコントロールを頼んだ時も、会社経由で業者を手配してもらいました。

仕事はほどほどやってもらえますが、人によってはきちんと何度も言っておかないと毎回30分から2時間ほど遅刻して来ることも・・

住むにあたって必需品は?

外国人居住区は蚊が多いです。社有車のドライバーも、この地域は蚊が多いとぼやいていたので外国人居住区外より多いのかもしれません。蚊を退治するラケットは、常に手の届くところに置いていました。その他虫除け製品は色々と持っていきました。

家の中で過ごすことが多いので、テレビ画面で動画などが見られるようにApple TVなどを持っていくのもいいかもしれません。今思うと、ダッカのネット速度はさほど悪くなかったと思います。

しかし見られるコンテンツは限られています。DAZNは接続不可、アマゾンプライムビデオは見られるコンテンツが制限されています。Netflixも多少ラインナップが変わります。たいていの駐在員はVPNを契約して、VPN経由で映画やドラマを見たり、日本のサイトにアクセスしたり(たまに日本のIPアドレスじゃないとログインできないものがある)しています。

我が家もいくつかVPNを試して、最後にはNord VPNに落ち着きました。6台のデバイスに接続可能。プライバシー保護を謳っているだけあり、セキュリティの漏えい対策にかなり力を入れたVPNのようです。他のVPNではうまくつながらなかったDAZNや、日本からしかアクセスできないこどもちゃれんじTVも繋がっています。

また楽天マガジンを購読し、iPadで雑誌が読めるようにしておきました。一つの契約で複数端末から見られるので、これは帰国してからも結構な必需品になっています。

外の環境

空気は悪い?空気清浄機は必要?

製造業が盛んな新興国であること、車の排気ガスやあちこちでゴミなどを燃やしたりしていることから、空気は悪いです。どれくらい効果があるのかは分かりませんが、空気清浄機をつけている家庭は多いと思います。我が家もリビングと寝室に空気清浄機を置いていました。その他湿度が高いので、除湿機も必須でした。

冬の方が空気は悪いようです。

移動手段は?

基本的に車移動、車はドライバー付きです。車の量が多く、無茶な運転をする人も多いので、街中を自分で運転するのはちょっと怖いです。買い物をするお店は大した距離の場所ではないのですが、渋滞具合によっては10分の距離が30分かかったりします。治安面で、外を歩くのが禁止されている企業が多くあります。

困りごとは?

散歩が好きなのに空気の悪さ、暑さ、そもそも外を歩くのが禁じられていることから歩くことができないこと。運動量が減ってしまうので、家でYoutubeを見ながらヨガや筋トレをして補っていました。

現地人との付き合い

基本的に帯同で行っている人の現地人との付き合いは、お手伝いさん・ドライバー・配偶者の会社の人・アパートで働いている人・お店の人あたりだと思います。たいていの人がフレンドリーに接してくれます。

現地の言葉は習得必要?

バングラデシュの公用語は英語とベンガル語。英語を話せる人も多いですが、お手伝いさんなどベンガル語のみ、また読み書きはできないという人も多くいます。ベンガル語を少し理解できた方が現地の人には喜ばれますが、必須ではないと思います。私は全くベンガル語学習はしておらず、ベンガル語オンリーのお手伝いさんとはほぼジェスチャーでやりとりしていました。(何かあった時には英語ができる夫の会社の人や、ドライバーに通訳してもらっていました)

英語は、流暢な英語よりも、簡単な単語をきちんと発音して要点がわかるように話した方が伝わりやすいと感じました。

カルチャーショック、考え方の違いはある?

何も言わなくても通じる日本人同士と違い、自分の主張ははっきりと伝えることが必要だと思いました。やってもらいたいこと、守ってもらいたいことは忘れられないように何度も言っていたので、正直口うるさいマダムだな、と思われていたかもしれませんが。。!

あと、仕事を休むときなどに事情を伝えるだけでなく、証拠として患部の写真や血のついた布?の写真を添付する人が少なくないことにはびっくりしました。日本は言い訳することは良しとされていないけれど、バングラデシュは主張する文化である、と聞いたことがあります。

食事

現地でどんな食生活をしている?

基本的にはダッカにいても日本食や、日本で食べている料理に近いものを作っていました

食材はどれくらい現地調達可能?

野菜や鶏肉・牛肉・魚はダッカで調達できます。スーパーではモモや胸など部位ごとに、グラム単位で購入します。時々新鮮な丸鶏が売っていて、お手伝いさんに捌いてもらう、という方もいました。やはり美味しいようです。調味料や乾物は日本から持ってきたもの、豚肉はバンコクなどで買ってきたものを使っていました。

他に、日本食材が手に入りにくい地域の駐在員には、船便で日本食を購入して送ってもらえる制度があったので、お米や常温保存の豆腐、あらかじめストックしておける調味料、粉ミルクなどはそちらで購入していました。

野菜は美味しい?安全?

帯同で赴任した当初、スーパーで売られている野菜は農薬がたくさん使われているとか土壌がそもそも、とか現地の野菜に関してあまり絶対的な安心感を抱けるような情報を得られなかった気がします。それでも、無農薬栽培の野菜を扱っているお店を教えてもらったりして、なるべく安心して食べられる野菜を調達していました。

日本でも馴染みのある玉ねぎ、にんじん、じゃがいもなどは常に手に入りますが、葉野菜やブロッコリーなどは冬の方が豊富。野菜は全体的に日本のものより小ぶりで下処理が面倒だったりしますが、小さい里芋の皮をお手伝いさんに剥いておいてもらうなど、お手伝いさんに手伝ってもらうことで楽していました。

水は安全?

水道水は飲むことができません。たいていの家が飲み水にはペットボトルの水を買うか、ウォーターサーバーの水を配達してもらって使っていると思います。我が家は子どもが小さく、お風呂の時に水を飲もうとしたりするのでちょっと焦っていましたが、お腹を壊すことはありませんでした。(大量に飲むと危ないかもしれません)

シャワーの水圧はやはり弱い住宅が多いと思うので、水圧を変えたり浄水機能が付いているシャワーヘッドに変えるのも手かと思います。

フィルター使用で水を優しい水に変換してくれる、海外駐在員に人気のイオナックのシャワーヘッド。海外配送対応していますが、2022年、バングラデシュへの配送停止中と公式サイトに書かれています・・

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和食やイタリアンなど、バングラデシュ以外の料理は食べられる?

首都ダッカの、外国人が多く住むエリアではステーキ、シュラスコ、和食、中華、韓国料理、ベーカリーなど海外の料理が食べられるお店がいくつかあります。どれも外国人か富裕層向けなので、ランチで一人当たりの予算が2千円くらいと現地物価からすると高め。しかしお店は綺麗です。

お腹を壊したことはある?

これはかなり人によると思います。「ダッカにいても日本にいる時と同じような食材を使い、同じようなものを食べる」生活をしていると、特にお腹を壊すことはありませんでした。現地の料理は油が多いので、現地の料理を食べる機会があった人からは「油にやられた・・」という声を聞いたことがあります。週に一度ほどランチで外食していましたが、外国人向けのお店だったのでこちらも特にお腹を壊すことはなかったです。

娘もお腹が弱くないタイプなのか、特にお腹を壊すことはありませんでした。

子育て

何歳から子どもを連れて行ける?

我が家は子どもが0歳6ヶ月の時にダッカに連れていきました。1歳という方もいれば、もっと早い方もいました。消耗品である粉ミルク、おむつ、離乳食の調達の目処が立ち、また定期予防接種を受けるスケジュールが立てられればいつからでも大丈夫だと思います。(が、0歳6ヶ月までは毎月たくさん予防接種を受ける必要があるので、現実的には6ヶ月くらいが最速なのかなぁと思います)

ベビー用品は手に入る?

子ども用品のお店はたくさんあります。衣類、おもちゃ類は結構豊富にあると思います。(パッケージはちょっと埃被ってたりしますが)オムツは、パンツタイプのものだと馴染みのあるパンパースやメリーズ(インドネシア産)有り。

私が帰国する2020年前半以前の情報ですが、こちらをご参照ください↓

小さな子どもが遊べる場所はある?

残念ながらあまり外で遊べる場所はありません。外国人居住区にある公園は、お散歩はできますが開園時間が午前と夕方のみなど短かったりします。(私は外歩き禁止だったのでほとんど行くことができませんでした)

外国人向けレストランの中にキッズスペースがある場所もあります。有料のプレイグラウンドも1、2箇所ほどあるようです。(規模、設備はそれなり・・です。)

休日に家族でお出かけできる場所はある?

こちらも残念ながらあまりありません。大型のショッピングモールもあるにはありますが、大きすぎて毎回迷うこと、特に欲しいものが売っているお店がなかったので、選択肢には挙がりませんでした。ランチに行って最低限のお買い物をしてあとはひたすら自宅で過ごしていました。

コロナで今はやっていないかもしれませんが、会員制クラブに入るという選択肢もあるようです。プールやテニスコート、ジム、レストランなどが備えられているそうです。

日本人はどんな教育機関に通っている?

ダッカには日本人学校があり、幼稚園から中学校まで通うことができます。他にも欧米系のスクールもあり、そちらに通う方もいらっしゃいます。未就園児が通えるプレスクールもあり、我が家は1歳過ぎから通わせていました。

ダッカで子育てする困りごとは?

個人的に一番精神的にダメージを受けたのは、自身の衛生観念のレベルを下げなくてはいけないことでした。一人目で何がなんだかわからなかったこともあり、「赤ちゃんのいる場所は清潔にしなくては」「赤ちゃんが口にするものは綺麗にしておかなくては」と思っていました。が、子どもが動くようになるにつれ、清潔なスペースとして用意しているパズルマットからはみ出して、黒いチリや「Gが出なくなるスプレー」などが溜まっている部屋の隅っこには行くし、飲水として安全ではないお風呂の水を飲むし、「もう仕方ない」と割り切るしかないことが増えてきました。床が土足用・絨毯敷きの欧米のおうちでも同じかもしれませんが・・。

また、日本ではすぐに手に入るレトルトのベビーフードや粉ミルクがこちらでは同じものは手に入りません。粉ミルクは日本から船便で送ってもらえたので買いだめ、ベビーフードは帰国の時に大量に買い込んでいきました。

そんな環境で赤ちゃん時代を過ごした長女ももう6歳になりますが、大きな病気もせず、むしろほとんど風邪も引かず、元気に育っています👏免疫がついたのか・・?と思ったりもしています。

ダッカで子育てしてよかったことは?

関わってくれる人たち、道ゆく人々が皆、赤ちゃん連れに優しい!と思いました。お手伝いさんのみならず、ドライバーや門番のおじちゃんまで、駐車場からエレベーターまでの短い距離を娘の手を取って楽しそうに歩いてくれていました。また、道路に座って休憩している一見いかつい工事のおじちゃんたちも、娘を見るとめちゃくちゃにこやかに手を振ってくれました。

外歩きのできない密室育児、毎日娘と二人きりで何もできず辛かった時に1歳過ぎから預けられるプレスクールがあったのもいいところでした。(日本で働いていない主婦が子どもを預ける時、利用時間に制限があることがほとんどですが、こちらは特に預ける理由も聞かれませんでした。何歳から預けられるかなども特に決まっていないようです)

治安

治安はいい?悪い?

2016年にテロがあってから特に、外歩きや外食について治安面から禁止・制限をかけている企業が多くなっています。私も一度「危機管理セミナー」という、日常でテロに遭遇したらどのように逃げるか、という講習を受け、外では気を緩めず、なるべく目立たないように行動しよう・・と思いました。一方で、街ゆく人々は手ぶらや軽装であることが多く、特に銃を持っていたりもしないので、そういった意味では銃社会の国よりは怖くないかも?とも思います。

これまで怖かった経験は?

何かの祝日で、「外国人への襲撃の可能性があるので自宅にいるように」と連絡があったときはとても怖かったです。(帯同してまもない時期だったことも大きかったですが)2019年から20年にかけてはそういった連絡はなかったように思います。

街中でスリや強盗にどれくらい気を付けるべき?

どこに行っても人が多いダッカ。貴重品はしっかり身につけておくに越したことはないですが、人の目が多すぎてあまりスリもない、とも聞いたことがあります。ただしリキシャに乗っている人がいきなりカバンを奪われた、ということもあったようなので、外国人だけで行動するときは車移動が無難かと思います。

正直・・バングラデシュに駐在っていいのかよくないのか?

金銭面

危険地や住みにくい場所に行けば行くほど上がるとされる駐在員の現地の手当。バングラデシュはその手当が他の赴任地に比べて高い方だと思います。その分日々出歩けなかったり、「今地震や火事が起きたらきっと逃げきれないだろうな・・(家の構造的に)」と家の中で感じていたり、ストレスは大きいです。お金は貯まるかもしれませんが、3連休があれば買い出しと気晴らしを兼ねて近隣の国に行くことが多いので、その分支出も多いです。

娯楽が少ない

先にも書いた通り、外出できる場所があまりないので娯楽は少なめです。(夜の外食は禁止、イスラムの国でお酒も売っていないのであまり飲み会なども開けず・・)家族や駐在員同士で家の中で過ごすのが主な休日の過ごし方だと思います。運動不足になりがちなので、ルームランナーを持っている人も多いです。(ダッカで買えます、高いけど)

楽しかったのは海外への買い出し旅行

国内での娯楽が少ない代わりに、飛行機で2時間少しのバンコクや、4時間のシンガポールなどに行く機会がたくさんありました。バンコクやシンガポールも、住めば不便なこともあるのかと思いますが、週末旅行に行く分には自由だしプールで遊べるし美味しい日本食も食べられるしでいいことずくめでした。(そして豚肉や生食できる卵を買って帰る)

こんな記事もあります↓

正直なところ、決して住みやすいとは言えない場所ですが、駐在員同士や子を持つママ同士で交流をしたり、お手伝いさんに家事を手伝ってもらいつつ過ごせたり、楽しもうと思えば楽しめる国なのだと思います(主に家の中だけど)。旅行でもなかなか行かない国なので、そういった国に住むという割とレアな経験ができたと思います。

また、一度バングラ生活を経験すると、幸せのハードルがものすごく下がるので(いいのか)、他の国に行った時に割と幸せを感じて暮らせる気がします。笑

でも正直もう行きたくはないなw

お読みいただきありがとうございました。

海外赴任・帯同が決まったら

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この記事を書いた人

2018年〜2020年バングラデシュ帯同
コロナで帰国後2022年4月からスリランカ駐妻になりました。
南アジアで姉妹子育て中です。
バングラデシュ・スリランカの生活、駐在帯同準備、妊婦ひとり暮らし、0歳児と2人暮らし、子連れ海外旅行などについて書いています。

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