イード・アル・アドハー(犠牲祭)とは
2020年現在はバングラデシュから日本へ一時退避中ですが、夫の勤務日はバングラデシュのカレンダーに合わせて決まっています。
そのため日本にいても、祝日や連休になると「今ごろダッカはこんな時期だな」と、自然とバングラデシュの暦を意識して過ごしています。
そんな中、昨日からバングラデシュで年に2回ある大きな宗教行事のひとつ、イード・アル・アドハー(犠牲祭)が始まりました。
我が家の休暇もこのイードに合わせてスタート。(その代わり日本のお盆期間は通常通り仕事です。)
イード・アル・アドハーは、イスラム教の重要な祝祭日のひとつ。神への信仰を示すため、自らの息子を捧げようとした預言者イブラーヒームの逸話に由来するとされています。
バングラデシュでは、この時期になると牛やヤギなどの家畜を捧げ、その肉を家族や親戚、地域の人々と分け合います。
日本のお正月やお盆のように、多くの人が故郷へ帰省する時期でもあり、普段は人であふれるダッカの街も驚くほど静かになります。

イード前になると、街にはたくさんの牛や羊が運ばれてきます。
人々は品定めをしながら、「どの牛にするか」「いつ買うか」を検討して購入するそうです。最近ではオンラインで家畜を購入できるサービスもあるとか。
牛一頭の価格はおよそ5万タカ(約6万円)から。バングラデシュの平均的な月収を考えると、とても大きな買い物です。
イード当日には、アパートの敷地内や道路脇などで牛やヤギを解体します。そのため場所によっては道路が血で赤く染まることも。
また、バングラデシュの人たちはSNS好きな方が多く、昨日は解体の様子を写真や動画で投稿している人も多かったそうです。
私たち日本人からすると、モザイクなしの解体写真には思わず「おお……」となってしまいますが、写真には子どもから大人まで家族や近所の人たちが集まり、その様子を見守っている姿が写っています。
命をいただいて生きていることを、日常の中で実感できる行事なのだろうなと思いました。
解体した牛やヤギの肉は、自分たちで食べるだけでなく、親戚や近所の人、そして生活に困っている人たちにも分けられます。
イスラム教には「困っている人に施しをする」という考え方が根付いているなと感じていましたが、それもそのはず。イスラム教には「五行(ごぎょう)」と呼ばれる信者の義務があり、その一つに喜捨(きしゃ)が含まれています。
- 信仰告白
- 礼拝(1日5回)
- 喜捨(収入の一部を困窮者へ施す)
- 断食(ラマダン)
- 巡礼(メッカ巡礼)
今年は新型コロナウイルスの影響で、サウジアラビアへの巡礼が難しくなり、困っている人もいるとニュースで見ました。
異なる宗教や文化に触れる機会は、日本にいるだけではなかなかありません。バングラデシュで暮らしたからこそ知ることができた行事のひとつです。
例年の駐在員の過ごし方
コロナウイルス流行前、そして昨年までのイード休暇は、多くの駐在員にとって「旅行シーズン」でした。
おそらくほとんどの駐在員家庭が、日本へ一時帰国するか、海外旅行へ出かけていたのではないかと思います。
その理由はいくつかあります。
まず、イード期間中は国内全体がお休みムードになり、お店やレストランも営業していなかったり、営業していても人手不足だったりします。
また、イスラム教の重要な祝祭日前後はテロへの警戒レベルが高まることもあり、積極的に国内を出歩く雰囲気ではありません。
一方で、ダッカから飛行機に乗れば東南アジア各地へ比較的短時間で行くことができます。
そのため、
- バンコク
- プーケットなどタイのリゾート地
- シンガポール
- クアラルンプール
- 乗り継いでバリ島
など、さまざまな場所へ旅行に出かける方が多いようです。
そして旅の締めくくりのお楽しみが、バンコクなどの日本食スーパー。
日本では当たり前に買える食材でも、ダッカでは手に入りにくかったり高価だったりするため、みなさんスーツケースいっぱいに食材を詰めて帰ってきます。
我が家も例外ではありません。
昨年のイード休暇は何をしていたかなと振り返ると、1回目のイード休暇はヨーロッパ旅行へ、2回目は日本へ一時帰国していました。
当時はそれが当たり前だと思っていましたが、こうして日本で過ごしていると、海外へ自由に行き来できた日々が少し懐かしく感じます。
↓ずっと行きたかったポルトガル。治安が良くて景色が綺麗でご飯が美味しくて物価も高くなくて最高だった・・

↓サービスと清潔さと居心地が最高だったバルセロナにあるカンペールのホテル

↓ 夏の1歳児連れヨーロッパの持ち物

梅雨明けしましたね。我が家も1ヶ月ぶり?に家のビニールプールを広げました。

外で食べる明太釜玉そうめんが美味しい。



コメント
コメント一覧 (2件)
その国それぞれの習慣なので、どうこうは言いませんが、日本人にとっては強烈ですね。
外を見なくても、牛やヤギの最期の鳴き声があちこちから聞こえてくるそうで・・慣れない我々からすると、少しトラウマになりそうです・・!